赤字飲食店はいつまで続けるべきか|閉店の判断基準と出口戦略

「もう少し頑張れば黒字になるはず」——そう思いながら、毎月の赤字を自己資金や融資で補填し続けているオーナー様は少なくありません。弊社・株式会社ネクストに相談にいらっしゃる方も、限界をとっくに超えて頑張り続けている方がほとんどです。この記事では、赤字の飲食店をいつまで続けるべきかの判断基準を、現場で見てきた実例とともに解説します。「閉める=負け」ではありません。正しい出口を知ることで、次の一歩が見えてきます。

赤字飲食店を続けるべきか判断する「3つの数値基準」

「いつまで続けるか」を感覚だけで決めようとすると、判断が遅くなりがちです。まず数値で状況を確認しましょう。以下の3つが目安になります。

判断基準内容ひとつの目安
営業利益の連続赤字売上から人件費・食材費・家賃などを引いた利益3ヶ月連続マイナスで業態転換を検討
運転資金の残高家賃・仕入れ・人件費などを支払える手元資金3ヶ月分を切ったら閉店を具体的に検討
投資回収の見通し開業時の初期投資を回収できるか開業から5年以上経過して回収見込みがなければ再検討

これらはあくまで「ひとつの目安」です。業態・立地・借入状況によって判断は異なります。数値が気になる場合は、まず税理士など専門家に相談されることをおすすめします。

ただし、「限界まで粘ってから相談」では選択肢が大きく狭まります。手元資金に余裕があるうちに動いた方が、居抜き売却など有利な出口を選べます。

飲食業の廃業率は全業種でワースト——あなたは孤独ではありません

中小企業庁の「2022年版 小規模企業白書」によると、飲食サービス業の年間廃業率は5.6%で、全業種の中で最も高い数値です。開業から1年で約3割、3年で約半数、5年で約6割の店舗が廃業しています。

また、帝国データバンクの調査では、2025年の飲食店倒産件数は900件と過去最多を更新しました。物価高・人件費上昇・コロナ融資の返済が重なり、多くのオーナーが厳しい状況に置かれています。

赤字が続いているのは、あなたの努力が足りないからではありません。業界全体が構造的に厳しいのです。この現実を知ったうえで、次の行動を考えましょう。

「もう少し頑張ろう」が傷口を広げる典型パターン

弊社に相談にいらっしゃるオーナー様には、共通したパターンがあります。

売上が落ち始めると、まずメニュー変更・内装リニューアルに取り組みます。費用がかかるため、追加融資を受けます。それでも客足が戻らないと、今度は集客費用をかけます。SNS運用をプロに依頼し、Googleマップ対策やSEOも検討します。しかし——。

SNSのプロに依頼しても、成果が出るまでに最低半年〜1年かかります。その間も毎月の固定費は変わらず発生します。

こうして「内部改善→追加融資→集客投資→追加融資」のサイクルが繰り返され、気づいたときには未払金と融資残高が積み上がっています。

本来、売上が落ちた原因が「認知・集客」にあるなら、内装変更より集客投資の方が効果的です。しかし、集客方法にはSNS・Googleマップ・SEO・チラシなど多くの選択肢があり、自店に合った方法と予算を見極めるのは容易ではありません。多額の集客費用をかけた結果、経営にさらに影響が出た方も実際に多くいらっしゃいます。

弊社が担当した事例:「もう少し」が重なった末に

実際に弊社が担当した事例では、都内で飲食店を営むオーナーが、売上低迷を受けてメニュー変更・内装リニューアルを2回実施し、その都度追加融資を受けていました。最終的に弊社へご相談いただいた時点で、未払金と融資残高が相当額に膨らんでいました。

このケースでは、資金にまだ余裕があった時点で居抜き売却を選んでいれば、造作(内装・設備)に値段がつき、融資の一部返済に充てられた可能性がありました。しかし実際には、限界まで続けたため選択肢が大幅に減っていました。

「もう少し頑張ろう」という気持ちは、オーナーとして当然の思いです。ただ、タイミングが遅くなるほど、取れる手段は少なくなります。

閉店を決断する前に知っておきたい「居抜き売却」という選択肢

「閉める」と決めたとき、多くのオーナーが最初に思い浮かべるのは「解約→原状回復(スケルトン返却)」です。しかし、それは必ずしも唯一の選択肢ではありません。

居抜き売却とは、内装・厨房設備・什器などをそのままの状態で次のテナントに譲渡し、造作譲渡料(売却益)を受け取る方法です。

比較項目スケルトン返却(原状回復)居抜き売却
原状回復費用坪5〜15万円程度かかる基本的に不要(買い手が設備を引き継ぐ)
退去時の収支費用のみ発生売却益が得られる場合がある
次テナントへの影響開業コストを下げられるため成約しやすい
手続きの複雑さ業者に依頼するだけ仲介会社が代行(弊社は着手金0円)

赤字が続いている状況でも、内装や設備に価値があれば売却益が出ることがあります。「閉めるなら損をして終わり」ではなく、「前向きに終わる」選択肢として、居抜き売却を知っておいてください。

撤退を決めるための「7つのサインチェックリスト」

以下の項目で、当てはまるものが3つ以上あれば、専門家への相談をおすすめします。

  • 営業利益がマイナスの月が3ヶ月以上続いている
  • 運転資金(手元の現預金)が3ヶ月分を切っている
  • 個人資産や家族からの借入でお店を支えている
  • 集客施策に費用をかけているが売上が改善していない
  • 融資の返済が毎月の固定費を圧迫している
  • 心身の疲弊でサービスの質が落ちていると感じる
  • 「続けたい」より「終わりにしたい」気持ちが強くなっている

このリストは判断の「補助線」です。最終的な決断はご自身と専門家(税理士・中小企業診断士など)と相談のうえ行ってください。

黒字でも閉める選択肢——「戦略的撤退」という考え方

飲食店の廃業は、必ずしも赤字が理由ではありません。オーナーの高齢化・後継者不足・設備更新の負担増などにより、黒字のうちに閉める「戦略的撤退」も増えています。

黒字の状態での居抜き売却は、造作に高い価値がつきやすく、良い条件で終わりにできます。「まだ黒字だから大丈夫」と思っているうちに、体調悪化・設備の故障・賃貸条件の変更などが重なって赤字に転じるケースもあります。

先を見越して「売れるうちに売る」という判断も、立派な経営判断です。


よくある質問

Q. 赤字が続いていますが、あと何ヶ月で閉めるか目安はありますか?

A. 絶対的な正解はありませんが、目安として「運転資金(現預金)が3ヶ月分を切ったタイミング」で閉店・売却を具体的に検討することをおすすめします。閉める手続き(賃貸の解約予告・従業員への告知・居抜き売却の手配など)には一定の時間が必要です。資金が底をつく前に動くことで、選択肢が広がります。具体的な資金計画は税理士にご相談ください。

Q. 居抜き売却には費用がかかりますか?

A. 弊社・株式会社ネクストは着手金0円・完全成果報酬です。売却が成立した場合のみ手数料が発生します。売却が成立しなければ費用は一切かかりません。まず無料査定でご自身の店舗の価値を確認するところから始められます。

Q. 赤字店舗でも居抜き売却できますか?

A. 経営が赤字でも、内装・厨房設備・立地条件に価値があれば居抜き売却は可能です。とくに人気エリア(都心・駅近など)の物件は、設備が古くても次のテナントが引き継ぎたいケースがあります。売却できるかどうかは査定をしなければわかりません。まずはご相談ください。


まとめ:「いつまで続けるか」より「どう終わるか」を考える

赤字の飲食店をいつまで続けるべきか——この問いに唯一の答えはありません。ただ、判断を遅らせるほど、選べる出口は少なくなります。

  • 飲食サービス業の年間廃業率は5.6%で全業種ワースト。赤字で苦しんでいるのはあなただけではありません
  • 「もう少し頑張ろう」と内装変更・集客投資を重ねることで、融資残高が膨らむパターンが多く見られます
  • 運転資金が3ヶ月分を切ったら、閉店・売却を具体的に検討するタイミングです
  • 「閉める=損をして終わり」ではなく、居抜き売却で造作譲渡料を得て前向きに終わる選択肢があります
  • 判断に悩んだら、早めに専門家(税理士・居抜き仲介会社)へ相談することが、選択肢を広げる最善策です

限界まで頑張ってきたオーナー様が、少しでも良い形で次のステージに進めるよう、弊社はサポートしています。

店舗の売却・閉店についてお悩みの方へ。株式会社ネクストでは、二級建築士の資格を持つ代表が内装・設備の価値まで正確に査定し、着手金0円・完全成果報酬で居抜き売却をサポートしています。無料査定のご相談はこちら、またはLINEでの無料相談もご利用いただけます。

飲食店を辞めたいと感じたら|6つの理由と最初の一歩

「もう限界かもしれない」——そう思いながらも、誰にも言えずに毎日店に立ち続けているオーナーは、決して珍しくありません。

飲食店の経営は、体力も気力も資金も、すべてを注ぎ込むものです。それでも思うように売上が伸びない、人が集まらない、毎月の返済が重くのしかかる。「辞めたい」と感じることは、弱さではありません。真剣に経営に向き合ってきた証です。

この記事では、実際に弊社(株式会社ネクスト)にご相談をいただいた飲食店オーナーの事例をもとに、「辞めたいと感じる主な理由」と「次の一歩として取れる選択肢」を整理します。閉店を決断することへの不安を、少しでも和らげるお手伝いができれば幸いです。


飲食店を「辞めたい」と感じるのは、あなただけではありません

まず知っておいていただきたいのは、飲食業は構造的に厳しい業界であるという事実です。

東京商工リサーチの調査によると、2025年の飲食業倒産件数は史上初めて年間1,000件を超えました。2026年1月単月だけで92件と、過去30年間で最多を記録しています(帝国データバンク調べ)。飲食サービス業の年間廃業率は5.6%で、全業種中ワースト水準です。

開業率は17.0%と高い一方で、廃業も多い「多産多死」の構造になっています。多くのオーナーが精一杯努力しながらも、経済環境や外部要因によって厳しい判断を迫られています。

「辞めたい」と思ったとき、それはむしろ現実を正面から見据えている証かもしれません。


飲食店を辞めたいと感じる6つの理由

弊社にご相談いただくオーナーの声をもとに、よく聞かれる理由を6つまとめました。いずれも、追い詰められてから気づくケースが多いものです。

1. 売上の悪化・赤字の継続

最も多いご相談です。「一時的な落ち込みだ」と信じて耐えているうちに、赤字が積み重なってしまうケースが多く見られます。

実際に弊社が担当した事例では、相談に来られたオーナーの多くが、すでに未払い金や融資残高が多額になっている状態でした。「もう少し頑張ろう」とメニューを変えたり内装を直したりと改善を重ねるうちに、追加融資が増えていくパターンが典型的です。売上回復のためにお金をかけることが、かえって経営を圧迫してしまう悪循環に陥ります。

2. 体調を崩したとき

飲食業は体力勝負の仕事です。睡眠不足・立ち仕事・精神的なプレッシャーが重なり、ある日突然体が動かなくなるケースがあります。

「体が限界だから」という理由での閉店は、決して恥ずかしいことではありません。健康を失ってしまえば、再起すら難しくなります。早めの判断が、次の可能性を守ることにもつながります。

3. 外部要因による精神的な消耗

売上や収益だけが原因とは限りません。弊社に相談をいただいた中には、関西から女性が一人で上京し、長年飲食店を営んできた方のケースがありました。周辺住民からの継続的な嫌がらせを受けながら10年間耐え続けてきたものの、心身ともに限界に達し、閉店を決断されました。

経済的な問題でなくても、「もう続けられない」という判断は正当です。むしろ、そこまで耐えてきたことそのものが、並外れた力の証といえます。

4. コロナ後に売上が戻らず、融資返済が重くなった

コロナ禍に借り入れたゼロゼロ融資(無利子・無担保融資)の返済が2023〜2024年ごろから本格的に始まり、売上がコロナ前に戻り切らないまま返済だけが増えていくケースが多く見られます。

「もう少し待てば売上が戻るかもしれない」という期待が、閉店判断を遅らせてしまうこともあります。返済の見通しが立たないと感じたタイミングで、専門家(税理士・公認会計士)に相談することをおすすめします。

5. 食材費・人件費の高騰で利益が出なくなった

仕入れコストの上昇は、どのオーナーも実感していることです。米・油・肉類など主要食材が軒並み値上がりするなか、価格転嫁(値上げ)をためらって利益が消えていくケースが増えています。

飲食・宿泊業の年間離職率は18.1%と高く、採用コストと人件費の負担も軽くありません。売上が変わらなくても、コスト増加だけで赤字に転落することがあります。

6. 人材不足・店長不在で心が折れた

現場を任せられる信頼できるスタッフが育たない、雇うたびにすぐ辞めてしまう——こうした状況が長く続くと、オーナー自身が休めない日々が続きます。

弊社への相談の中には、「信頼していた店長が突然退職し、それ以来自分が毎日入り続けているが、もう体も気力も限界」というオーナーもいらっしゃいました。経営の問題でなく、人の問題で心が折れることも、立派な閉店理由です。


「もう少し頑張ろう」が危険なサインになることもある

辞めたいという気持ちが出てきたとき、多くのオーナーは「まだ諦めるのは早い」と自分を奮い立たせます。それ自体は悪いことではありません。しかし、状況によっては「もう少し」が逆効果になることがあります。

具体的には次のような状態が続いている場合は、早めに専門家への相談を検討することをおすすめします。

状態 判断の目安
3ヶ月以上連続して赤字 収支改善の具体策がなければ要検討
融資返済に売上が追いつかない 追加融資は慎重に。税理士へ相談を
体調不良が1ヶ月以上続いている 健康を最優先に判断する
毎月の手元資金が減り続けている 資金ショートの前に行動する
精神的に限界を感じている 無理な継続は回復をさらに遅らせる

閉店の判断に「正解のタイミング」はありませんが、動ける状態のうちに動くことが、損失を最小限にするうえで大切です。


飲食店を辞める方法:閉店と居抜き売却の違い

「辞める」といっても、方法は一つではありません。大きく分けると「スケルトン返し(原状回復して閉める)」と「居抜き売却(内装・設備を次のテナントに譲渡する)」があります。

方法 概要 費用感 収入
スケルトン返し(原状回復) 内装を撤去し、入居前の状態に戻す 数十万〜数百万円(規模・物件による) なし
居抜き売却 内装・設備のまま次のテナントに譲渡 基本ゼロ〜低コスト 造作譲渡料(数十万〜数百万円)

原状回復費用は物件の規模や貸主の条件によって大きく異なります。弊社が担当した事例の中には、高架下の約30坪の物件で原状回復費用が1,800万円になったケースもありました。その物件では居抜き売却に切り替えることで費用がゼロになり、さらに造作譲渡料として収入を得ることができました。

閉店を考え始めたら、まず原状回復の見積もりを取る前に、居抜き売却の可能性を確認することをおすすめします。


「辞めたい」と思ったら、まず相談してください

閉店の決断は、オーナー一人で抱え込む必要はありません。むしろ、専門家に早めに話を聞いてもらうことで、選択肢が広がることがあります。

弊社・株式会社ネクストでは、閉店・売却のご相談を無料でお受けしています。「まだ決めていないが話だけ聞きたい」という段階でも、まったく問題ありません。

閉店を「失敗」と思わないでください。長年にわたって飲食の世界で戦い続けてきたこと、それ自体に大きな価値があります。次の一歩を、一緒に考えさせてください。


よくある質問

飲食店を辞めたいと思ったとき、まず何をすればいいですか?

最初に行うべきは、現状の財務状況の確認です。月々の収支・融資残高・未払い金を整理し、あと何ヶ月持ちこたえられるかを把握します。次に、賃貸借契約書を確認して解約予告期間(一般的に3〜6ヶ月前の通知が必要)を確認してください。その上で、税理士や居抜き売却の専門家に相談するのが現実的な流れです。

赤字でも居抜き売却できますか?

店舗の経営状況と居抜き売却の可否は、基本的に別の問題です。内装・設備に価値があれば、たとえ赤字店舗でも造作譲渡料を得られる可能性があります。ただし、賃料滞納がある場合は貸主との交渉が必要になることがあります。詳しくは弊社の無料査定でご確認ください。

閉店を決めてから実際に閉めるまで、どれくらい時間がかかりますか?

居抜き売却の場合、早ければ1〜2ヶ月で成約するケースもあります。ただし、賃貸契約の解約予告期間(3〜6ヶ月)があるため、実際の退去はそれ以降になります。スタッフへの通知や各種手続き(社会保険・税務・許認可の廃業届など)も並行して進める必要があります。余裕を持った計画が大切です。


まとめ:辞めたいと感じたなら、その気持ちを大切に

「飲食店を辞めたい」という気持ちは、弱さの証ではありません。限界まで頑張ってきたからこそ、生まれる感情です。

大切なのは、その感情を無視して無理を続けることではなく、「どう辞めるか」「次をどう生きるか」を冷静に考える余裕を持つことです。

  • 辞めたいと思う理由を正直に言語化する
  • 財務状況・契約内容を確認する
  • 居抜き売却という選択肢を知っておく
  • 一人で抱え込まず、専門家に相談する

動ける状態のうちに一歩を踏み出すことが、最終的な損失を減らすことにつながります。

店舗の売却・閉店についてお悩みの方へ。株式会社ネクストでは、二級建築士の資格を持つ代表が内装・設備の価値まで正確に査定し、着手金0円・完全成果報酬で居抜き売却をサポートしています。無料査定のご相談はこちら、またはLINEでの無料相談もご利用いただけます。

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