飲食店売却トラブル回避【契約・従業員編】

飲食店売却のトラブル回避策【契約・従業員編】

飲食店売却を検討されている経営者様へ。

 

売却プロセスでは、予期せぬトラブルが発生し、スムーズな譲渡を妨げることがあります。

特に「契約」「従業員」に関する問題は、金銭的な損失や精神的な負担につながりかねません。

 

この記事では、飲食店売却で実際に起こりがちなトラブル事例を挙げ、専門家の視点から具体的な回避策を徹底解説します。後悔のない売却を実現するために、ぜひご一読ください

1.【契約編】よくあるトラブル事例と3つの回避策

1.【契約編】よくあるトラブル事例と3つの回避策

契約関連のトラブルは、売主と買主の認識の齟齬から生じることが大半です。口約束で話を進めてしまうと、後々「言った言わない」の水掛け論に発展しかねません。

 

□事例1:契約書の記載が曖昧で、譲渡範囲が不明確だった

造作譲渡の対象となる厨房機器や備品について、「店内にあるもの一式」といった曖昧な取り決めをしてしまった結果、引き渡し時に「これは含まれていないはずだ」と買主と揉めてしまうケースです。

 

回避策:譲渡対象物はリスト化し、契約書に明記する
売却の対象となる造作物は、一つひとつリストアップし、写真撮影もしておくことが重要です。そのリストを基に「造作譲渡契約書」を作成し、譲渡対象物を明確に記載しましょう。 これにより、引き渡し後の認識の違いを防ぐことができます。

 

□事例2:リース機器の引き継ぎができず、違約金が発生した

厨房で使用していた食器洗浄機がリース契約とは知らずに譲渡対象に含めてしまい、売却後にリース会社から違約金を請求されることがあります。

 

回避策:リース契約の有無を確認し、引き継ぎ手続きを行う
売却を決めた段階で、厨房機器やレジなどの備品にリース契約品がないか全て確認しましょう。リース品がある場合は、リース会社に連絡を取り、買主への契約引き継ぎが可能か、またその条件について事前に確認が必要です。 買主の同意を得た上で、正式な引き継ぎ手続きを行いましょう。

 

□事例3:大家(物件オーナー)の承諾が得られず売却が白紙に

買主を見つけ、条件交渉もまとまった段階で物件の大家さんに話をしたところ、「新しい店子には貸したくない」と賃貸借契約の引き継ぎ(名義変更)を拒否され、売却自体が頓挫してしまうケースです。

 

回避策:早い段階で大家に相談し、内諾を得ておく
居抜き売却(造作譲渡)を行うには、大家さんの承諾が不可欠です。 賃貸借契約書で造作譲渡が禁止されていないかを確認の上、売却活動を始める前に大家さんに相談し、承諾を得ておくことがトラブル回避の鍵となります。新しい借主の業態や人柄などを事前に伝えることで、大家さんの不安を解消し、円滑な交渉につながります。

2.【従業員編】よくあるトラブル事例と3つの回避策

2.【従業員編】よくあるトラブル事例と3つの回避策

大切な従業員の雇用は、経営者にとって最大の関心事の一つです。情報管理の不徹底や、買主との連携不足がトラブルの火種となります。

 

□事例1:従業員の雇用が継続されず、モチベーションが低下した

売却交渉の場で従業員の処遇について十分に話し合わなかったため、買主から「従業員は引き継がない」と一方的に告げられてしまうケースです。これにより、従業員が不安を感じ、サービスの質が低下したり、優秀な人材が退職してしまったりする可能性があります。

 

回避策:交渉の初期段階で、従業員の雇用継続を条件に含める
従業員の雇用維持は、事業の価値を維持する上でも重要です。売却交渉の早い段階で、従業員の雇用継続を買主と協議し、可能であれば契約書に盛り込むようにしましょう。従業員に説明する際は、経営者自らが一人ひとりと誠実に向き合い、不安を取り除くことが大切です。

 

□事例2:売却の情報が漏れ、店内の雰囲気が悪化した

正式発表前に売却の話が従業員に漏れてしまい、従業員の間に動揺が広がり、職場全体の士気が下がってしまうケースです。 お客様へのサービスに影響が出るだけでなく、引き継ぎがスムーズに進まなくなる恐れもあります。

 

回避策:情報管理を徹底し、公表のタイミングを慎重に図る
売却に関する情報は、正式に決定し、従業員に伝えられる段階になるまで厳重に管理することが鉄則です。 従業員への公表は、買主とも相談の上、最適なタイミングを見計らって行いましょう。情報開示後は、従業員からの質問に真摯に答え、安心感を与えることが重要です。

 

□事例3:退職金の支払いで買主と揉めた

事業譲渡に伴い、従業員の退職金の支払い義務が売主と買主のどちらにあるのかが不明確なまま契約を進め、後からトラブルになるケースです。

 

回避策:退職金の支払い義務の所在を契約書で明確化する
事業譲渡では、従業員は一度退職し、新しい会社と雇用契約を結び直す形が一般的です。その際の退職金の取り扱い(勤続年数の通算など)について、買主と明確な合意を形成し、契約書に明記しておく必要があります。 これにより、従業員の不利益を防ぎ、円満な引き継ぎが可能になります。

飲食店売却の全体の流れについて

飲食店売却の全体の流れについて

ここまで契約と従業員に関するトラブルを解説してきましたが、飲食店売却には他にも様々なステップと注意点が存在します。

 

1.売却の準備・相談

2.店舗の査定

3.買主の募集

4.条件交渉

5.契約締結

6.引き渡し

 

売却全体の流れを知りたい方は、こちらの『【完全ガイド】飲食店売却を徹底解説!手続きの流れから費用、高額売却のコツまで』で詳しく解説しています。

売却の流れの詳細を知りたい方は、『【完全図解】飲食店売却の全手順をステップごとに解説』をご覧ください。

 

まとめ

まとめ

飲食店売却における「契約」と「従業員」のトラブルは、事前準備と専門家のサポートによってその多くを防ぐことが可能です。特に、法的な知識が求められる契約書の作成や、デリケートな対応が必要となる従業員とのコミュニケーションは、経験豊富な専門家に相談することが成功への近道です。

 

弊社は、飲食店の売却を専門に扱う不動産会社として、数多くの実績がございます。トラブルを未然に防ぎ、経営者様が納得のいく売却を実現するため、全力でサポートいたします。まずは無料査定から、お気軽にご相談ください。